50周年記念ページ

カルチャー・プロは
おかげさまで創業50周年を迎えました。

ご挨拶

編集プロダクションのカルチャー・プロ代表取締役社長の塩川政春
代表取締役社長塩川政春

1976年3月16日の創業から数えて、2024年4月1日から50期を迎えました。
1期は2週間ほどでしたので、ややフライング気味の50周年ではあります。とはいえ、30年存続する企業は0.025%と言われる中、50周年を迎えられたことには感慨深いものがあります。
ここまでこられたのも当社を信頼し、支えてくださったクライアント様や多くのスタッフ様のおかげです。心より感謝申し上げます。
2017年に清水千穂が社長を引き継ぐまで、創業者の須藤靖夫は40年以上、当社を率いてきました。したがって、カルチャー・プロ50年の歴史は須藤の歴史でもあります。創業当時、教材専門の編集プロダクションというものはほとんど認知されておらず、芸能プロダクションと間違われたり、通用口に回されたりしたこともあったそうです。
須藤は「愚直」ということを一つの信条としていましたが、その誠実さが認められたのでしょう、1990年代には英語の編集プロダクションとして確固たる地位を築いておりました。
その頃から主要5教科の編集体制を整えていったことも一つの転機でした。「誠実なものづくり」という遺伝子を受け継ぎつつ、守備範囲を広げていくことも、多趣味だった須藤がもたらした当社の遺伝子だと言えるでしょう。
そこから約30年、関西支社の開設も含め、デジタルや自治体案件にも精力的に守備範囲を広げ、現在は80名ほどの従業員がよりよい教材づくりに励んでおります。

社史

  • 1976
    シート学習塾(株)を設立
    創業者 須藤靖夫が教育機器の開発に携わったのち、教材の企画・供給及び学習塾システムのため、シート学習塾(株)設立。数名で業務を開始。
    カルチャー・プロ創業者須藤靖夫
  • 1980
    (株)カルチャー・プロに商号変更
    (株)カルチャー・プロに商号を変更し、学校直販教材や家庭学習教材の企画・編集を広く行う。
    社名である「カルチャー・プロ」の由来は、文化(Culture)を創るために必要なプロ(プロフェッショナル・プロダクション)を意味しています。社名のもう1つの候補として「トップスピン」がありました。
  • 1981
    中学英語を中心にスタート
    中学生向けの英語教材を主力とする編集プロダクションとして第一歩を踏み出す。中学英語のVTR教材や音声教材を企画・制作。
  • 1986
    渋谷区から調布市のオリエントマンションに移転。
    カルチャー・プロでは調布の初めての事務所が今も残るオリエントマンション
  • 1990
    “学参の総合プロ”へ
    「“学参英語のプロ”から“学参の総合プロ”へ」とのスローガンを掲げ、5教科体制を目指す。
    当時の新学社『月刊ラポールクラブ』
    新学社(全家研)
    『月刊ラポールクラブ』
  • 1991
    第1回「日本編集制作大賞」受賞
    第1回「日本編集制作大賞」(教材部門賞)受賞。
    「日本編集制作大賞」とは、編集プロダクションが所属する「日本編集制作協会(AJEC)」の表彰制度で、毎年多くの制作物の中から選考されます。1992年にはグランプリを受賞。
  • 1992
    従業員の増加に伴いリッカー調布ビルに移転。
    今はなき調布のリッカービル 社員旅行として初めての海外(台湾)へ。
    カルチャー・プロで初めて海外旅行の台湾に行った時の写真
    福武書店(現ベネッセ)の『こどもちゃれんじ』創刊号
    福武書店
    『こどもちゃれんじ』
    創刊号に携わる。
  • 1995
    5教科体制の確立
    5教科体制が確立し事務所拡充のため調布市内の池田ビルに移転。従業員数は25名に。2015年までの20年間で従業員が増え、同ビル内で1フロアから2フロアに拡充。
    数研出版の『チャート式 中学シリーズ』の書影
    数研出版
    『チャート式 中学シリーズ(国数英理社)』
    カルチャー・プロ1990年代の緑色の会社ロゴ
    当時のロゴ
  • 1996
    編集プロダクションの認知
    創業から約20年、ついに電話帳の職業欄に「編集プロダクション」が掲載されました。編集プロダクションの草分けとして社会的な認知向上に邁進してきた須藤にとって大変喜ばしい出来事でした。
  • 2005
    創業30周年感謝祭
    創業30周年を記念して、赤坂プリンスホテルにて感謝会を開催。多くの版元様、先生方、関係者の皆様にお集まりいただきました。
    赤坂プリンスホテルで開催したカルチャー・プロ創業30周年式典
    カルチャー・プロ自社商品の『算数基礎固め』問題例
    カルチャー・プロ
    『算数基礎固め』
    初の自社デジタル商品。
  • 2007
    社章の制定
    現在も使われている社章は、Culture Pro.のCとPを組み合わせたマークで、赤色の線は、編集の象徴である朱入れ用の赤鉛筆と、仕事に対する情熱を表しています。
    カルチャー・プロの社章
  • 2010
    実技教科に対応
    音楽を中心に、実技教科にも対応する体制に。小学ワーク、中学ワーク、合唱曲集などを手がけるようになりました。
    文溪堂の『音楽ワーク』
    文溪堂
    『音楽ワーク』
  • 2011
    関西支社の開設
    京都の四条新町に関西支社を開設しました。
    東日本大震災の影響で東京の調布市でも計画停電が実施されました。非常灯の下で校正作業を試みる状況に危機感を覚え、須藤はカルチャー・プロの存続のため支社の開設を決断しました。
    京都にあるカルチャー・プロ関西支社の外観 カルチャー・プロ関西支社の社内の様子
  • 2013
    「東京国際ブックフェア」開会式列席
    開会式のテープカットに須藤が列席。
    「東京国際ブックフェア」は世界20か国・地域より470社が出展し、来場者数6万人のイベントです。当社は1995年頃より毎年出展し、2013年からは編集プロダクション部門が独立して同時開催となった「プロダクションEXPO東京」に出展。2015年以降は日本編集制作協会主催の「編集プロダクションフェア」に出展しています。
    東京国際ブックフェアの開幕式
    前列右から3人目が須藤。
  • 2016
    東京本社を現住所の調布丸善ビルに移転。
    カルチャー・プロ本社が入っている調布丸善ビルの外観 編集プロダクションのカルチャー・プロ本社の様子
  • 2020
    第15回「日本編集制作大賞」(グランプリ)を受賞
    5教科の合本である総復習ドリルで受賞。また、2022年には、第17回「日本編集制作大賞」(教材部門賞)受賞。
    くもん出版の『くもんの総復習ドリル』
    くもん出版
    『くもんの総復習ドリル
    (小学1年~6年 国数英理社)』
  • 2023
    教育デザイン事業部を立ち上げる。
  • 2024
    一般書編集室を立ち上げる。
    関西支社の拡充。
  • 2025

現在の体制

創業当初は英語のみを扱い、従業員数は数名であったカルチャー・プロ。50年の月日を経て、主要5教科に加えて実技教科も扱う、従業員数80人規模の学習参考書業界屈指の編集プロダクションに成長しました。
また、当社の制作体制は教材だけにとどまりません。2023年には「教育」の視点も踏まえたプロジェクトや、教科融合型のプロジェクトにも対応するための「教育デザイン事業部」を新設しました。さらに2024年には「一般書編集室」も立ち上げるなど、次の50年に向けた組織づくりを行っています。

英語チーム
創業当時から変わらぬ主力教科。最も多くの社員が在籍し、大量のコンテンツ制作が可能。幼児向けから大学受験の対策模試、英検・TOEIC教材など幅広い実績があります。
国語チーム
現代文はもちろん古文漢文、書写も実績豊富。児童向けのドリル教材から共通テストの新傾向出題、大人向けの学び直しまで幅広く対応します。
社会チーム
地理・歴史・公民の全てに対応。教材一般はもちろん、地理や歴史などのテーマを扱う児童向けコンテンツにも対応しています。
算数・数学チーム
小学算数から高校数学Ⅲ・C、大学入試まで対応できます。近年、社員やスタッフ拡充により急速な仕事量の増加に対応しています。
理科チーム
物理・化学・生物・地学の全てに対応。小学校から大学入試まで幅広く対応できる、経験豊富な社員とスタッフが揃っています。
音楽チーム
専門性の高い社員により、多くの実績を積み重ねてきました。近年、社員を増員して制作体制を拡充しています。
一般書編集室
2024年新設。長年の教材制作のノウハウを生かし、教養系の一般書のコンテンツ制作に注力していきます。
関西支社
主要5教科(英数国理社)それぞれの専任社員が在籍。家庭科や保健体育などの実技教科の実績も豊富です。
教育デザイン事業部
2023年新設。教科融合型のプロジェクトにも対応できるよう、各教科から精鋭が集められています。

100周年に向けて

少子化や生成AIにより、この業界を巡る状況は厳しさを増しています。
しかし、変化は好奇心を刺激します。
この変化に対応するため、教養系の一般書への取り組みなどを通じた「拡張」と、より教育の本質から考える「深化」を目指し、従来の誠実なものづくりを大切にしつつ、新たな取り組みにも挑戦していきます。

そこで強みとなるのが、当社が約50年にわたり培ってきた、信頼をもたらす「誠実さ」と拡張性をもたらす「好奇心」の遺伝子です。
ただ、より本質的に大切なのは、その遺伝子を活かす人の力。
生成AIの普及に伴い、人の価値が相対的に上がるはずです。
100周年に向けて、より「人」を前面に出した組織にしていきたいと考えています。